イタリアの食べ物の物語は、
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プーリアのパンといえば、タラッリ。こちらは、その小さい版、タッラリーニ。 一口サイズで、食べるのも楽しいカタチ。 そんなタラッリの作り方は・・ タラッリづくりの一日 またまたアントニオさんと、ヴィンチェンツオさんの、パン屋さんに、お邪魔して、今日は、タラッリ作り。 タラッリは、プーリアの代表的なパンで、昔は、パンの代用食として、食べられていました。今は、stuzzichini といって、おやつや、おつまみ感覚で食べられています。 特徴は、発酵させないで、生地を一回ゆでること。 ベーグルとカタチも、作り方も似ているのに、食感は、まるで違う、とってもカリカリしているのです。 そんなタラッリの作り方は タラッリの作り方 材料は、 小麦粉 (グラノテネロ・普通パンには、グラノドウーロを使う) ストウルット (豚の油) 塩 アニスの種、アニスのリキュール これらの材料に、水を加え、20分ほど、機械で混ぜます。このとき、ぬるま湯ではなく、必ず冷たい水を使います。 発酵なしのパンなので、すぐに、成型。生地は、ちょっと固め。 手前は、ヴィンチェンツオさんの奥さん、アンナさん。 その後、沸騰したお湯に、どんどん入れて 3分くらいで、すぐに引き上げます。 ゆでた生地を広げて冷まします。 この生地をオーブンにいれて、1時間焼きます。途中、30分たったところで、 フェデーレくんが、がーっとかき混ぜて、焼きムラを調節 これが、なかなか腰を使った男の仕事(?)。けっこう力とコツがいりそう。工房の中は、たいていこのフェデーレくんと、アンナさんと、ルイーザさんと、サラちゃんという、女性3人に、男1人。みんなしょっちゅう冗談いって、アハハハ、笑っているのですが、強い女性3人に、フェデレーレくんは、よくやっつけられています。 「この傷みてくれよ」 と目じりを指差して、私に訴えるフェデーレ君 「タラッリが、うまくかき混ぜられなかったんで、アンナに、ぶたれたんだよ」(もちろん冗談) 私が、「フェデーレって名前は、”信頼する”って意味でしょ?」 とアンナさんに聞けば 「意味は、そうだけど、ここのフェデーレは、ユダよ。(←裏切り者という意味)」 これを聞いて、みんなアハハハ・・・。 フェデーレ君、まいっちゃうよなあ、の表情。 ときどきパンを買いにきた村の人も、工房に入ってきて、またまたアハハ、と冗談いっていく・・・ ハードな仕事とは、裏腹に、笑いの絶えない工房なのです。 いろいろなタラッリ さて、このタラッリ、いろいろな種類があります。 しょっぱ系では、ぺペロンチーノ(唐辛子)入り、甘い系では、はちみつ、卵いり。 また形も、こんなバリエーション。 丸くしないまっすぐ版。中味は、フィノッキオ入り こちらは、からませ版。1本にくるくるっと、からませて こんな風にして、 焼き上がり 丸いタラッリと違うところは、ストウルット(豚の油)の代わりにオリーブオイル、白ワインが入って、ここにもフィノッキオが。 そして、表紙のタラリーニ (ちっちゃいタラッリ) さくさく感が一番強くて、私は普通のタラッリより気に入っています。 このタラッリ系も、なかなかハードな噛み応え。噛んで、噛んで、味わう、オルサラのパン。バターも、卵も入っていない、オルサラのしっかりパンは、その昔、パンは、長持ちすることが大切だったことを、今も教えてくれます。 村で知り合った、75歳のジュゼッピーナさんは、言います。 「昔は、家族分のパンをこねて、2つ3つ丸めて、細長い板にのせ、タオルをのせた頭にその板をひょいっとのせて、パンを焼いてくれる釜やさんまで、歩いていったものよ。その釜やさんは、パンを焼くだけが、仕事なの。村中のパンをそこで焼くのよ。昔は、みんな家でパンを作ってたからねえ。」 今でも、パンを頭にのせて運ぶ風景が似合いそうな、オルサラ村。 でも、その役は、ここアントニオさんのパンやさんになって、もう20年。 次回は、そんなアントニオさんのパンやさんの軽い味を紹介します。
by andotarou
| 2007-09-06 15:20
| プーリアのパン
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